時々、コンビニで旧作漫画を再編集した500円前後のペーパーバックを買ったりするのだが、ちょっと前にも出ていて、2冊目が出たので買ってきたのが「企業戦士YAMAZAKI」。
スーパージャンプで連載されてたのは知ってたのだが、ああ、「コマンダーゼロ」の人の漫画ね、という認識で、実際読んだことはなかったのだった。
まぁ話はサイボーグである山崎宅郎がどっかの会社の商品企画開発部に派遣されて、画期的なアイデアを提案し、派遣先のスタッフが商品を開発するが、商品化寸前でライバル会社から同じように派遣されたサイボーグに襲われて、一度はやられるものの、どっかで見たようなメガネ型アイテムを取り出すと戦闘モードになってどっかで見たような武器で倒してめでたしめでたし…というのが毎回のパターン。
時期的にバブル経済が崩壊し、平成不況と呼ばれていた90年代の話である。なので今思えば古くさい描写があるのだが、アイデア的にはドラえもんの道具ほど突拍子なものではなく、そこそこリアルに再現できそうなものがネタにされていた。中には本当に実現されているものもあったりして、この10数年で世の中は進んでいるんだなぁと実感した。
で、その話の中で企業のサラリーマンが仕事を辞めたくても辞められない状況を例えた「血を吐きながら続ける苦しいマラソン」というセリフが出てきた。
これ、似たようなセリフが「ウルトラセブン」にあったよなぁと思って調べてみたら、26話だった。
「超兵器R1号」(DVDウルトラセブンVol.7収録)

でまぁ、自分はDVD-BOXを持っているので早速観てみた。
今から40年前の特撮番組だが、当時の冷戦状態を痛烈に皮肉った話である。地球の戦闘力を示すためにギエロン星に向けてR1号を撃つことに対し、異星人であるモロボシ・ダンが反対し、相手が攻撃してきたら更に強力な兵器を開発すればいいという意見に対し「それは血を吐きながら続ける悲しいマラソンですよ」とつぶやいたのだが、小さい頃再放送で見たときはそんなこと全くわからなかった。
なんせ子供にとっての見どころはその後、生物が住めないとされていたギエロン星の小鳥がR1号の爆発のショックで巨大化し、放射能をまき散らしながら地球にやってきてからなのだから。
(ゴジラも似たような設定だけど…まぁその辺は仕方ないか)
それにしてもこのような形で何度も見たくなるウルトラセブン。40年前の子供向けドラマとは思えない。むしろ大人になって観ることでセリフが心に残ったりするのだと思う。
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