車が売れないと薬が買えない?!
今月頭に話題になった話なので多少今更感があるのだけど、今月書かないと書きそびれそうなので書いておく。
さて、表題はちょっと大げさなのだが、全くのウソでもない。
薬は通常、メーカーで成分がきちんと入っていることを確かめてから出荷される。
で、その確かめる時に良く使われるアセト二トリルという薬品があるのだが、こいつがどうやって作られるかというと、アクリロニトリルという、合成繊維(アクリル)やプラスチック(ABS樹脂)、ゴム(二トリルゴム)等の原料になる化合物を作るときの副産物として作られるらしい。
もちろん合成繊維にも使われるので、不況で服が売れなくて…という理由も考えられなくもないのだが、どうやらというかやっぱりというか、自動車の部品の一部としてアクリロニトリルから作られる製品が使われることが多いらしい。
そこへ世界的な自動車不況である。
アメリカのメジャーなメーカーはダメジャーな状況、ボルボは身売りに出されてボロボロ、トヨタまでが赤字…ああっ、ダジャレが思いつかんっ。
そうやって世界中で車が減産体制に入ってしまったので、その原料も減産するところが出てきたらしい。
つまり、車が売れなくなったので、アクリロニトリル、ひいてはアセト二トリルの生産量が減ったらしいのだ。
年が明けたらそのうち手に入らなくなるという噂まで出てきてしまった。
するとどうなるか。
アセト二トリルを使って薬の製品試験をしているメーカーは、試験ができないので製品の出荷ができなくなる。
出荷できないので当然市場には薬が出回らなくなってしまう。
つまり、車が売れないと薬が買えない、となるわけである。
まーこれはちょっとした噂で、その筋の人なら誰でも知ってる大手試薬メーカーが話を大きくして煽ってるだけという話も聞いている。話を真に受けた顧客が買占めに走っていて、そのためにアセト二トリルの市場在庫が減ってしまったということらしいのだ。
35年ほど前に原油高騰で皆がトイレットペーパーを買いに走った、あれと似たような状況らしい。
まぁ自分は生まれてたけど覚えてるわけがないのだが。
って、これを書くことで自分でも煽ってるのか?
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